新光建設

環境負荷が少なく、身近に自然を感じられる邸宅とは?

人々の生活スタイルの変化に伴い、住宅を建てる際に重要視するポイントもまた、時代とともに変化しています。高級邸宅においても、少し前まではスタイリッシュでデザイン性に富んだ設計が中心でしたが、昨今はより自然との共存が可能な、環境負荷の少ない家づくりを重視する設計を希望する顧客が非常に多くなりました。

環境負荷を考慮した家づくり

自然との共存が可能な家と言うと、自然を身近に感じることができる、木材などを活かした邸宅をイメージする方も多いかと思います。しかしながら、本当の意味で「自然のこと考える家」というのであれば、環境負荷が少ないかどうかを考えなければなりません。そして環境負荷が少ないという観点から見ると、木造の家よりRC造などの方が適切であると言えます。

耐久性に優れたコンクリート材などを使用して作るRC造邸宅は、定期的なメンテナンスを行えば、120~150年ほど持つと言われています。木造邸宅に比べ、耐久年数において圧倒的に優れています。長く住むことができればできるほど、新たな家の建築にかかる素材などを削減することができるため、環境負荷は少ないです。

しかしながら、木造の家には、コンクリート材や鉄骨などを主に用いるRC造の家にはない独特の温かみがあります。特に子供がいる家庭などでは、木材特有の温かみを感じながら子供に成長してほしいと考える方も少なくないでしょう。今なお木造の邸宅に根強いファンがいることには、このような理由があると考えられます。

環境負荷を抑えつつ、自然を感じる家とは?

上記でもお伝えした通り、コンクリート材や鉄骨などを用いるRC造邸宅は、耐久年数が長く建て替えによる環境負荷が少ないという長所があります。しかしながら、木造邸宅のような自然素材による温かみは感じにくいです。では、耐久性能に優れつつ、自然の温かみを感じる家を望むなら、どのような邸宅を建てればいいのでしょうか。

耐久性と温かみの両立を叶えるため、多くの人が取り入れている方法の1つに、RC造の家の外側と内側に樹木などの植物を設置することがあります。家の外側、つまり庭や外壁の周囲に植樹をすることで、季節や年月の移り変わりを感じることができます。そして家の外側に樹木を植えることとあわせて、家の内側に「シンボルツリー」を設置する人も増えています。シンボルツリーは、文字通り家のシンボルとなる樹木のことです。家族の記念樹として、庭に大きな樹木を植えることは、日本において古くから行われてきました。昨今では庭など家の外だけでなく、玄関の一角やリビングの一角などの室内や、パティオ(壁や柱廊に囲まれた中庭)に樹木を植えるためのスペースを設置する設計の邸宅が多くなってきています。家の内側に樹木を設置することで、生活の中でより身近に自然を感じることができるのが、このような設計の特徴です。

内側に樹木用のスペースのある家の例

家の内側に樹木を設置するスペースを導入する場合、吹き抜け上のパティオを活用するという方法が最も一般的です。パティオとはスペイン住宅によくみられる設計です。中庭を中心として、それを取り囲むように各部屋や柱廊が設置されていることが特徴です。設計自体をパティオというだけでなく、このような設計により造られる中庭自体をパティオと呼ぶこともあります。

パティオは屋外なので、採光や通風など、植物の生育に適した環境を整えやすいです。また、リビングやキッチン、廊下など、生活を営む場から目につきやすく、より身近に植物の成長や変化を感じることができます。

cdo.misawa.co_.jp-2021.03.05
センチュリーデザインオフィスのコーポレートサイト

パティオに樹木を設置した邸宅の建築は、デザイン性の高い高級邸宅の設計を行う建築事務所などが得意としていることが多いです。例えば、ミサワホーム系列の高級邸宅チーム「センチュリーデザインオフィス」の実績には、リビング以上に広いパティオを中心とした邸宅の建築例があります。パティオと室内を隔てる面は全てガラス張りにし、また段差をなくしたことで、家の中とパティオが一続きのようになり、開放感が生まれます。センチュリーデザインオフィスのコーポレートサイトでは、他にも暮らしの中に植物を取り入れた高級邸宅の建築実績を豊富に見ることができますよ。

木々や緑が身近にある生活は、住む人の心に潤いと豊かさをもたらしてくれます。素材として木材を用いるだけではなく、強度に優れたコンクリート材を用いつつ、生きた植物を身近に取り入れる工夫を取り入れた邸宅こそ、「自然を感じられる家」の理想の形の1つと言えます。

住居の建築において、環境に対する負荷はどうしてもある程度は発生してしまいます。だからこそ、このように自然と共存しやすい家づくりをするという意識が、これから先の住居には求められるのではないでしょうか。邸宅を建築する際は、ぜひ自然に対する負荷が少なく、なおかつ自然の温かみを感じられる家づくりを意識してみてくださいね。