室内を風雨から守るという大切な役割を持つ屋根は、住宅建材の中でも1番厳しい気象環境にさらされるものでもあります。新築や葺き替えの際にはきちんと選びましょう。最近注目されているのが、薄い板状のスレート屋根です。粘板岩を材料としているものを天然スレート、セメントと人工繊維、天然繊維を材料にして薄く加工し、着色塗装したものを化粧スレートと呼んでいます。以前はセメントと石綿(アスベスト)を材料にした石綿スレートが主流でしたが、健康の問題からアスベストの使用が禁止されたこともあり、その姿は消えつつあります。
スレート屋根は瓦に比べて軽いため住宅の耐震性が落ちにくく、トタン屋根よりも耐久性があります。それに加えて温暖差による収縮も少なく、比較的安価なのも大きな特徴です。また、施工がしやすくカラーバリエーションが豊富なので、自分好みの色を選びたいこだわり派の方にはピッタリ。デザインもすっきりとしているため、洋風の住まいにしっかりとマッチします。
ただ、スレート屋根は瓦と違い、定期的に塗装しないと耐熱性や防水性などの性能がだんだん落ちてきてしまいます。メンテナンスにコストがかかるのはやむをえません。10~15年ほど経ったタイミングで塗装をするといいといわれていますが、ハッキリは決まっていません。ある程度、塗装の時期を絞り込むためにも、意識的にチェックしてみてください。
もし天井にシミが見つかった場合、雨漏りが起こっている可能性があります。天井裏の状況などをあわせてチェックしましょう。長期間にわたって雨漏りを放置しておくとカビやシロアリ発生の原因となり、屋根だけではなく家屋全体に大きなダメージを与えてしまうことになります。気がついたらすぐに手を打たなければいけません。スレート屋根の雨漏り修理を依頼するなら、専門業者を使うのがおすすめです。その場しのぎではない修理をしてくれるため、再発のリスクを最小限に抑えられます。
スレート屋根はさまざまな開発が行なわれており、耐久性の強化などの対策も行われています。非常に役に立つ屋根材なので、しっかりと理解してより快適な住まいを作っていきましょう。